自民党と維新の連立が決定しました。
連立の合意書が維新と自民の共同代表からフルオープンされました。
簡単にその内容をご紹介します。
合意書の冒頭
自民党と日本維新の会は、国内外の厳しい情勢を踏まえ、国家観を共有する政権として協力することで合意しました。
両党は「立場の違いを超えて、安定した政権をつくり、国難を突破し、日本再起を実現する」との考えを示しています。
今回の合意では、「戦後最も厳しく複雑な国際安全保障環境」に対応するため、
日本を“自立した誇りある国家”として再構築する方針を打ち出しました。
防衛力強化だけでなく、経済と外交を一体として進めることで、国民の安全と平和を守る方針です。
また、国民生活の向上を「経済成長によって達成する」と明記。
積極的な官民投資を進めつつ、非効率な政府支出の見直しを図るとしています。
これにより、社会保障や地方活性化といった長年の課題解決を目指します。
さらに両党は、
- 憲法改正
- 安全保障改革
- 社会保障改革
- 統治機構改革
などを柱とした中長期的な構造改革を推進する方針を共有。
政策の具体化に向けて「実務者協議体」を設置し、令和7年の臨時国会での首相指名選挙において連立政権を正式に発足させるとしています。
具体的な施策の内容は大きく3つに分かれており、以下のような内容になっています。
1. 経済・財政関連施策
- ガソリン税の暫定税率廃止法案を令和七年臨時国会中に成立。
- 電気・ガス料金補助など物価対策を早急に取りまとめ、補正予算を成立。
- インフレ対応型の経済政策を早急に策定。所得税基礎控除等の見直し、給付付き税額控除導入を検討。
- 非効率な補助金や特別措置を廃止し、政府効率化局(仮称)を設置。
- 飲食料品の2年間非課税化も検討。
- 子供や住民税非課税世帯に一人4万円、その他の方に一人2万円の給付を検討。
2. 社会保障政策
- OTC類似薬の自己負担見直し、金融所得反映など応能負担の徹底。
- 現役世代の保険料上昇を抑制・引き下げを目指す。
- 社会保障関係費の急増や現役世代の負担増に対する抜本的改革を推進。
- 令和八年度中に以下の具体策を制度設計・順次実行
- 保険財政健全化策(医療給付費と保険料負担のバランス)
- 医療介護分野での保険者機能強化、都道府県の役割強化
- 病院機能・創薬機能の強化、データに基づく制度設計
- 年齢に関わらない公平な医療費窓口負担
- 高齢者が働き続けられる社会の実現
- 地方の医療介護サービス持続可能性の確保
- 国民皆保険制度の中核維持と民間保険活用
- 大学病院機能強化(教育・研究・給与体系改善)
- 高度医療病院の経営安定化・従事者処遇改善
- 第三号被保険者制度等の見直し
- 医療費対効果分析の指標確立
- 医療機関の収益構造・営利事業の見直し
- 高度医療機器・設備の消費税負担見直し
- 物価高騰による病院・介護施設の経営改善策を実行。
3. 皇室・憲法改正・家族制度
- 皇室の安定的継承のため、男系男子の養子縁組を可能とする案を優先し、令和八年通常国会で皇室典範改正を目指す。
- 日本維新の会の憲法改正提言を踏まえ、憲法九条改正に関する条文起草協議会を設置(令和七年臨時国会中)。
- 緊急事態条項(国会機能維持・緊急政令)に関する憲法改正も議論。
- 戸籍制度を維持しつつ、旧姓使用の法的効力を認める制度を創設。令和八年通常国会で法案提出。
- 「日本国国章損壊罪」を新設し、既存の「外国国章損壊罪」との整合性を図る。
今後の焦点:政策実行のスピードと整合性
今回の合意は、経済から社会保障、憲法改正までを網羅する“包括的な国家再建プラン”とも言えます。
しかし、課題はその「実行スピード」と「与野党の合意形成」です。
実務者協議体の設置が予定されているものの、短期間で法案を成立させるには、調整力と政治的リーダーシップが求められます。
🗣️ まとめ:国民が注視すべき3つのポイント
- ガソリン税廃止など生活直結の経済政策が本当に実現するか
- 社会保障制度改革が若年層・高齢層双方にとって公平になるか
- 憲法・皇室関連の議論が国民的理解を得られるか
連立による「新しい政治の形」は、今後数カ月の政策実行で評価が分かれることになりそうです。
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