2026年2月13日、コルティナ・スライディングセンターにてスケルトン男子の決勝が行われました。時速120kmを超える氷上のF1。4回の合計タイムで争われる過酷なレースを制したのは、トラックレコードを塗り替える圧巻の滑りを見せた英国のマット・ウェストン選手でした。
【総合結果】マット・ウェストンが完全優勝、悲願の金メダル
イギリスのマット・ウェストン選手が、全4回中3回でトップタイムを記録する圧倒的な強さを見せ、合計タイム3分43秒33で金メダルを獲得しました。特に2本目では55秒88という、これまでの記録を大幅に更新するトラックレコードを樹立。スタート、滑走技術、スピードのすべてにおいて他を寄せ付けないパフォーマンスを披露しました。
最終順位(上位入賞者および日本選手)
| 順位 | 選手名 | 国名 | 合計タイム | トップとの差 | 最高時速 |
|---|---|---|---|---|---|
| 金 | M. ウェストン | GBR | 3:43.33 | — | 126.22 km/h |
| 銀 | C. グローテア | GER | 3:44.25 | +0.92 | 125.79 km/h |
| 銅 | Z. チェン | CHN | 3:44.54 | +1.21 | 126.23 km/h |
| 4位 | Y. チョン | KOR | 3:45.36 | +2.03 | 125.35 km/h |
| 5位 | M. ガッサー | AUT | 3:45.85 | +2.52 | 124.63 km/h |
| … | … | … | … | … | … |
| 23位 | 高橋 弘篤 | JPN | 3:51.63 | +8.30 | 120.88 km/h |
【日本代表の力走】高橋弘篤、不屈のラストラン
日本から唯一出場した高橋弘篤選手は、通算23位という結果になりました。
序盤の苦戦を跳ね返すベテランの意地
1本目、2本目と58秒台が続き、一時は順位を落とす場面もありましたが、高橋選手の真骨頂は後半にありました。3本目では、スタートタイムを4.75秒と安定させ、滑走ラインを修正。この日自己最速となる120.88km/hをマークしました。
4本目で見せた渾身の滑り
最終4本目では、疲労がピークに達する中でスタートタイムを4.73秒まで短縮。中間計測地点(Int.1〜Int.2)でも安定した加速を見せ、57秒42という自身の今大会ベストタイムを記録しました。最終的にはトップから8.30秒差の23位となりましたが、世界最高峰の舞台で最後までスピードを追い求めたその滑りは、多くのファンの胸を打ちました。
【分析】高速化する世界の壁
今大会のメダリストたちは、いずれも最高時速125km〜126km台を記録しており、日本勢にとっては最高速度の維持と、スタートダッシュ(4.5秒台の争い)が今後の大きな課題となることが浮き彫りになりました。
優勝したウェストン選手は、スタートこそ3位(4.50秒)でしたが、中盤から後半にかけての加速が際立っており、空力特性とマテリアル(ソリ)の調整が完璧に噛み合っていたと言えます。
今後の展望
高橋選手のラストランは、日本のスケルトン界に次世代へのバトンを繋ぐ重要なレースとなりました。コルティナの高速コースで得たデータは、2030年大会を目指す若手選手たちにとって貴重な財産となるでしょう。
データ提供:ミラノ・コルティナ2026組織委員会 公式リザルト / パフォーマンス分析


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