2026年2月19日、イタリアのテゼロ・クロスカントリー・スタジアムにて、ミラノ・コルティナ冬季五輪のノルディック複合男子チームスプリントが行われました。
前半のスキージャンプと後半のクロスカントリーで競うこの種目。雪が降りしきる過酷なコンディションの中、世界屈指のデュオがしのぎを削りました。
最終リザルト:ノルウェーがフィンランドとの激闘を制す
後半のクロスカントリーで圧倒的な追い上げを見せたノルウェーが、フィンランドをわずか0.5秒差で振り切り、金メダルを獲得しました。
| 順位 | 国名 | 選手名 | タイム差 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 🥇 1位 | ノルウェー(NOR) | A.スコグルン / J.L.オフテブロ | 41:18.0 | ジャンプ2位から逆転 |
| 🥈 2位 | フィンランド(FIN) | I.ヘロラ / E.ヒルボネン | +0.5 | 後半最速タイム |
| 🥉 3位 | オーストリア(AUT) | S.レッテンエッガー / J.ランパルター | +22.3 | 安定した試合運び |
| 4位 | イタリア(ITA) | A.コストナー / S.コスタ | +1:03.5 | 地元の声援を受け躍進 |
| 5位 | ドイツ(GER) | J.リュゼック / V.ガイガー | +1:06.1 | ジャンプ1位から後退 |
| 6位 | 日本(JPN) | 渡部 暁斗 / 山本 涼太 | +1:36.7 | 6位入賞 |
日本代表の戦い:渡部・山本のベテラン・若手コンビが6位入賞
日本代表は、レジェンド渡部暁斗選手と、ジャンプに定評のある山本涼太選手のペアで挑みました。
日本代表メンバーと今大会のポイント
今大会の日本チームは、前半のスキージャンプで231.0ポイントを獲得し、3位という好位置につけました。首位ドイツと21秒差でスタートした後半のクロスカントリーでは、激しい雪(Heavy snow)によりコースがソフトになる難しいコンディションに見舞われました。
両選手ともに懸命に食らいつきましたが、後半に驚異的なペースで追い上げてきたノルウェーやフィンランドに先行を許し、最終的には全体6位。メダルには届かなかったものの、世界の強豪と互角に渡り合い、見事入賞を果たしました。
- 渡部 暁斗: クロスカントリー個人タイム 21:01.2
- 山本 涼太: クロスカントリー個人タイム 21:32.5
レース展開:重雪が分けた明暗
今大会の勝負を分けたのは、後半クロスカントリー時の気象条件でした。
強豪国の明暗
- ノルウェーとフィンランドの猛追: ジャンプで出遅れた北欧勢が、クロスカントリーで次元の違う滑りを見せました。特にフィンランドのイイルカ・ヘロラは、全選手中トップのタイム(20:30.2)を記録し、チームを銀メダルへ導きました。
- ドイツの苦戦: ジャンプを首位で終えたドイツ(リュゼック/ガイガー)でしたが、後半の滑りで失速。5位に順位を落とす波乱の展開となりました。
- イタリアの健闘: 地元イタリアチームがクロスカントリーで2番目のタイムを叩き出し、ジャンプ11位から4位までジャンプアップ。会場を大きく沸かせました。
限界に挑んだ選手たち:大雪のテゼロを駆け抜けた意志
今回のレースを象徴したのは、データ以上に「選手の精神力」でした。テゼロ・クロスカントリー・スタジアムを襲った猛烈な大雪とソフトな雪質は、選手たちの体力を無慈悲に奪っていきました。
渡部暁斗選手は、視界を遮るほどの雪の中でも冷静にラップを刻み続けました。若手の山本選手に「最後まで諦めるな」という背中を見せるような走りは、タイム以上の価値を日本チームにもたらしました。
金メダルを獲得したノルウェーのスコグルンとオフテブロは、深い雪に足を取られるようなコース条件を、強靭なパワーでねじ伏せました。特にオフテブロの20分20秒台という驚異的なラップは、過酷な環境下でこそ光る「北欧の力」を象徴していました
イタリアチームは、視界不良の中でも完璧なコース取りを見せたコストナーとコスタ。地元の声援を力に変え、下位からの猛追を見せた彼らの走りは、まさにミラノ五輪のハイライトの一つとなりました。
まとめ:日本ノルディック複合の未来へ
ミラノ・コルティナ五輪のチームスプリントは、北欧勢の層の厚さが際立つ結果となりました。日本代表は6位入賞という誇らしい結果を残しましたが、渡部暁斗選手から次世代へ、どのようにバトンを繋いでいくのかが今後の焦点となります。
激しい雪の中、最後まで前を追い続けた渡部・山本両選手の走りは、多くのファンに勇気を与えました。


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