2026年2月22日、コルティナ・カーリング・オリンピックスタジアムにて、カーリング女子の頂点を決める金メダル決定戦が行われました。対戦カードは、平昌五輪金メダリストのアンナ・ハッセルボリ率いるスウェーデンと、世界選手権4連覇の絶対女王シルヴァナ・ティリンツォーニ率いるスイス。「氷上のチェス」と称されるこの競技にふさわしい、極めて緻密でハイレベルな戦略戦が繰り広げられました。
序盤から中盤の攻防:スウェーデンの先制とスイスの追撃

試合は第1エンド、後攻のスウェーデンがスキップ、ハッセルボリの正確なドローショットにより2点を先制する滑り出しとなりました。
しかし、ここからスイスの反撃が始まります。スキップのティリンツォーニとフォースのアリーナ・ペッツによる正確無比なショットで、スイスは第4エンドまでに3-1と詰め寄ります。スウェーデンは第6エンドで貴重な1点をスチールし主導権を握り直すものの、両チームともにショット成功率が80%を超える極限の集中力を見せ、1点を争う緊迫した展開が続きました。
終盤のドラマ:5-5の同点で迎えた最終エンド
試合が大きく動いたのは終盤の第9エンドでした。スイスは複数のストーンをハウス内に溜める有利な展開を作り出し、このエンドで一挙に2点を獲得。ついに5-5の同点に追いつき、勝負の行方は最終第10エンドへと持ち越されました。
第10エンド、スウェーデンは後攻(ラストストーン保持)の利を活かすべく、センターガードを排除しながらハウス中心部へのプレッシャーをかけ続けます。対するスイスも、ティリンツォーニがガードストーンを巧みに配置し、スウェーデンのドローラインを制限する心理戦を展開しました。
決着:ハッセルボリの「最後の一石」
ハウス中心部を巡る激しいテイクアウトの応酬の末、運命はスウェーデンのスキップ、アンナ・ハッセルボリの最終投に委ねられました。
ハッセルボリが放った最後の一石は、フロントラインのソフィア・マベリスとアグネス・クノッヘンハウアーによる完璧なスイーピングによってコントロールされ、スイスのストーンをわずかに弾き出してナンバー1を確保。この瞬間、スウェーデンの6-5での勝利と金メダル獲得が決定しました。
最終スタッツと大会結果
この試合の勝敗を分けたのは、勝負所での精度の差でした。スウェーデンはチーム全体のショット成功率で85%を記録し、特にスキップのハッセルボリは84%という高い数字でチームを牽引しました。一方のスイスも全体で83%と肉薄しましたが、わずかな差が金銀の明暗を分けました。
- 🥇 金メダル:スウェーデン(ハッセルボリ組)
- 🥈 銀メダル:スイス(ティリンツォーニ組)
- 🥉 銅メダル:カナダ(ホーマン組)
- ※3位決定戦でアメリカを10-7で破り獲得。
世界女王スイスを破り、再びオリンピックの頂点に返り咲いたスウェーデン。4名の揺るぎない結束とハッセルボリの勝負強さが、コルティナの氷上に新たな伝説を刻みました。
※本記事の結果は2026年2月22日の公式リザルトに基づいています。


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