2026年2月19日、ボルミオのステルヴィオ・スキーセンターにて、ミラノ・コルティナ冬季五輪から正式種目に採用された「スキーマウンテニアリング(山岳スキー)」の女子スプリント決勝が行われました。
雪上の「持久力」と「技術」が試される過酷な新競技。記念すべき初代王座をめぐる熱戦の模様を詳しくお伝えします。
決勝(Final):スイスのマリアンヌ・ファトンが圧巻の滑りで金メダル
決勝は、準決勝を勝ち抜いた精鋭6名によって争われました。標高差65m、距離725mのコースを3分足らずで駆け抜ける超高強度の戦いを制したのは、スイスの奪還劇でした。
| 順位 | 名前(国名) | タイム | 差 |
|---|---|---|---|
| 🥇 1位 | M. ファトン(SUI) | 2:59.77 | — |
| 🥈 2位 | E. ハロップ(FRA) | 3:02.15 | +2.38 |
| 🥉 3位 | A. アロンソ・ロドリゲス(ESP) | 3:10.22 | +10.45 |
| 4位 | T. パラー(GER) | 3:13.26 | +13.49 |
| 5位 | G. ムラーダ(ITA) | 3:15.46 | +15.69 |
| 6位 | M. ラビネル(FRA) | 3:18.27 | +18.50 |
戦略的な登りと圧倒的なダウンヒル
金メダルに輝いたマリアンヌ・ファトン(スイス)は、ヒート1から安定した強さを見せ、決勝では唯一の「2分台」をマーク。登りでのシール登行から下りへの切り替え(トランジション)の速さが勝敗を分けました。2位のハロップ(フランス)との激しい競り合いを制し、新競技の初代女王として歴史にその名を刻みました。
競技の仕組みと日本代表の展望
今大会から採用された「スキーマウンテニアリング(Skimo)」のスプリント種目は、以下の3つのセクションで構成されています。
- 登行セクション:シール(滑り止め)を貼ってスキーで登る。
- ツボ足セクション:スキーをザックに背負い、ブーツで急斜面を登る。
- 滑降セクション:シールを剥がし、旗門を通りながら一気に滑り降りる。
今大会の傾向と次世代への歩み
今回のリザルトを見ると、スイス、フランス、スペインといった欧州の伝統国が上位を独占しました。アジア勢では中国のシダン・ユゼン選手がヒート3で4位(全体13位)に食い込むなど、アジア圏のレベル向上も顕著です。
日本チームにとっても、この過酷な競技でのスピードと技術の融合は大きな課題であり、今後のワールドカップ参戦を通じた強化が期待されます。
テクニカルデータ:ステルヴィオの過酷な環境
レースが行われたステルヴィオ・スキーセンターのコース設定は以下の通りです。
- スタート標高:1,200m
- 最高地点:1,265m
- 総上昇量:65m
- トラック長:725m
わずか65mの上昇とはいえ、酸素の薄い高地での全力疾走は、選手の心拍数を限界まで引き上げます。
まとめ:ミラノ五輪の象徴となる「Skimo」の魅力
新競技スキーマウンテニアリングは、そのスピード感とドラマチックな展開で観客を魅了しました。初代女王となったファトン選手の走りは、まさにこの競技の醍醐味を象徴するものでした。
欧州勢の壁は依然として厚いものの、次回の大会に向けて各国がどのように対策を練ってくるのか、山岳スキーの未来から目が離せません。



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