2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪、スピードスケート男子マススタート決勝。世界最高峰のスケーターたちが集結した氷上のサバイバルレースは、ベテランの技術と若手のスピードが激突する歴史的な一戦となりました。
【トップ争い】オランダの鉄人ベルフスマが独走劇!戦略的なポイント獲得で他を圧倒
レースを支配したのは、スピードスケート王国オランダの重鎮、ヨリト・ベルフスマ選手でした。彼は単なるスピードだけでなく、緻密な計算に基づいた「氷上のチェス」を完璧に遂行しました。
異次元のポイント配分とレース展開
ベルフスマ選手は序盤から積極的に動き、中間スプリントで着実にポイントを積み上げました。
- 中間スプリントの制圧: スプリント1で2pt、スプリント2で3pt、スプリント3で3ptと、常に集団の先頭付近でレースをコントロール。
- 最終スプリント(S4)での爆発力: 14周目から25.28秒、15周目に25.81秒とペースを上げ、最後の直線で他を寄せ付けない加速を披露。フィニッシュで最大の60ポイントを強奪し、合計68ポイントで金メダルを確定させました。
銀・銅メダル争いの激闘
2位にはデンマークのビクトル・ハルド・トールプ選手(47pt)、3位には地元イタリアのアンドレア・ジョバンニーニ選手(21pt)が入賞。特にジョバンニーニ選手は、地元の熱烈な大声援を受けながら執念の滑りで表彰台を死守しました。
2. 【日本勢の力走】佐々木将海が10位、蟻戸一永は13位。次世代に繋ぐ世界への挑戦
日本代表として出場した佐々木 将海選手と蟻戸 一永選手。メダルには届かなかったものの、詳細なデータからは世界の強豪と渡り合った足跡が見て取れます。
佐々木 翔夢:後半に猛追を見せ10位入賞
佐々木選手は冷静に集団の中でチャンスを伺う展開を見せました。
- ラップタイムの推移:
- 序盤は47秒台から30秒台後半で体力を温存。
- 中盤、第11周の33.57秒から徐々にギアを上げ、第12周のスプリントポイント付近では集団のペースアップに対応。
- 終盤の爆発力: 第15ラップで23.90秒、最終ラップで23.88秒と、トップ集団に引けを取らないスプリント能力を証明しました。
- 結果: タイム 8:05.56。最終順位10位。
蟻戸 一永:粘りの滑りで13位
蟻戸選手は集団内での激しい位置取り争いの中で、最後まで集中力を切らしませんでした。
- 注目ポイント:
- 第6周から第7周にかけて34秒台から27秒台へ一気にペースが上がる場面でも集団をキープ。
- スプリント3直前の第12ラップでは32.18秒をマークし、集団の活性化に貢献しました。
- フィニッシュ直前の第15ラップでも25.55秒を記録し、粘り強く完走しました。
- 結果: タイム 8:09.46。最終順位13位。
男子マススタート決勝:最終順位と詳細リザルト
| 順位 | ヘルメット番号 | 選手名 | 国名 | 合計ポイント | タイム |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 13 | ヨリト・ベルフスマ | オランダ | 68 | 7:55.50 |
| 2 | 15 | ビクトル・ハルド・トールプ | デンマーク | 47 | – |
| 3 | 8 | アンドレア・ジョバンニーニ | イタリア | 21 | – |
| 4 | 7 | ジョーダン・ストルツ | アメリカ | 10 | – |
| 5 | 5 | チョン・ジェウォン | 韓国 | 6 | – |
| 6 | 1 | アントワン・ジェリナス=ベリュー | カナダ | 3 | – |
| 10 | 3 | 佐々木 将海 | 日本 | 0 | 8:05.56 |
| 13 | 16 | 蟻戸 一永 | 日本 | 0 | 8:09.46 |
まとめ:ミラノで見せた「氷上のチェス」の深み
今回のマススタートは、単なるスピードだけでなく「いつ動くか」という戦術眼が勝敗を分けました。ベルフスマ選手の圧倒的なポイント獲得劇は、若手選手たちにとって大きな壁となりましたが、日本の佐々木・蟻戸両選手が見せた終盤のスプリントは、次なる国際大会に向けた大きな収穫となったはずです


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