イタリアのリヴィニョ・スノーパークで開催された2026年ミラノ・コルティナ冬季オリンピック、スノーボード男子ハーフパイプ決勝は、日本スノーボード史に刻まれる歴史的な一日となりました。
予選1位通過の戸塚優斗が、2本目に人類最高峰のルーティンを成功させ金メダルを獲得。さらに山田流星が銅メダルに輝き、日本勢が表彰台の2枠を占める快挙を成し遂げました。
悲願の頂点へ。戸塚優斗、執念の「95.00点」
過去の大会で幾度となく惜しい思いをしてきた戸塚優斗が、ついにオリンピックの頂点に立ちました。
1本目から「Cab ダブルコーク 1440」を完璧に決め、91.00点で好発進した戸塚。勝負をかけた2本目、彼はさらなる高みへ到達しました。
- 冒頭の衝撃: 「Cab トリプルコーク 1440」を凄まじい高さで成功。
- 連続のトリプル: 続くヒットでも「フロントサイド トリプルコーク 1440」を叩き込み、会場を熱狂の渦に巻き込みました。
- 完璧な構成: 終盤には「スイッチ・バックサイド ダブルコーク 1080」から「バックサイド ダブルコーク 1260」へと繋ぎ、ジャッジの一人は96点をつけるほどの異次元の滑りを披露。
平均95.00点。このスコアは最後まで誰にも破られることはありませんでした。
19歳の新星・山田流星、初舞台で世界を驚かせる銅メダル
今大会最大のサプライズとなったのが、19歳の山田流星です。初めてのオリンピック決勝という大舞台にもかかわらず、全く物怖じしない滑りを見せました。
1本目、山田は「Cab ダブルコーク 1440」を軸にした洗練されたランを披露。ジャッジ全員が90点台をつける92.00点をマークし、一時は暫定首位に立つ快進撃を見せました。特筆すべきは3本目、すでにメダルを確信してもおかしくない状況で、再び1本目と同じ92.00点を揃えるという、若手らしからぬ驚異的なメンタルコントロールを証明しました。
平野流佳、驚異の「90点台」3連続
メダルにはあと一歩届かなかったものの、4位に入った平野流佳の滑りは「精密機械」のようでした。
- 1本目: 90.00
- 2本目: 90.00
- 3本目: 91.00
全ランで90点台をマークするという、他を圧倒する安定感はジャッジからも高く評価されました。特に3本目の「フロントサイド ダブルコーク 1440」を含む構成は、メダル圏内のスコアを常に争い続けるハイレベルなものでした。
王者・平野歩夢、攻めの姿勢を崩さず
連覇を狙った平野歩夢は、果敢に攻める姿勢を見せました。2本目には「フロントサイド トリプルコーク 1620」に挑戦。この超大技を組み込んだ構成で86.50点をマークし、最終順位は7位となりました。スコアこそ伸び悩みましたが、彼が見せた「限界への挑戦」は、リヴィニョの観衆に深い印象を残しました。
最終順位(TOP 12)
| 順位 | 選手名 | 国名 | ベストスコア | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 戸塚 優斗 | JPN | 95.00 | 金メダル |
| 2 | スコッティ・ジェームス | AUS | 93.50 | 銀メダル |
| 3 | 山田 流星 | JPN | 92.00 | 銅メダル |
| 4 | 平野 流佳 | JPN | 91.00 | 驚異の安定感、3本揃える |
| 5 | バレンティノ・グセリ | AUS | 88.00 | |
| 6 | イ・チェウン | KOR | 87.50 | 王者の猛追 |
| 7 | 平野 歩夢 | JPN | 86.50 | 攻めの1620を披露 |
| 8 | ジェイク・ペイツ | USA | 77.50 | |
| 9 | 王 梓陽 | CHN | 76.00 | |
| 10 | アレッサンドロ・バルビエリ | USA | 75.00 | |
| 11 | チェイス・ジョージー | USA | 70.25 | |
| 12 | キャンベル・メルビル・アイブス | NZL | 43.00 |
まとめ:日本男子ハーフパイプの「黄金時代」
決勝進出した12名のうち、3分の1を日本勢が占め、その全員が7位以内。戸塚選手の悲願達成はもちろん、山田選手のような新星の台頭、そして平野流佳選手の安定感と、日本チームの層の厚さは世界でも類を見ないレベルに達しています。この黄金時代がどこまで続くのか、これからの4年間も目が離せません。


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