2026年2月13日、イタリア・ミラノのアイススケーティングアリーナ。フィギュアスケート男子シングルは、フィギュアスケートの歴史に刻まれる壮絶な逆転劇で幕を閉じました。
【総合結果】シャイドロフが技術点114点超えの圧巻演技で金メダル
ショートプログラム(SP)5位から逆転で金メダルを獲得したのは、カザフスタンのミハイル・シャイドロフ選手。フリー(FS)では冒頭の「3A+1Eu+4S」という超高難度のコンビネーションを成功させるなど、技術点(TES)で唯一の110点台(114.68点)を叩き出し、合計291.58点で頂点に立ちました。カザフスタンにフィギュアスケート界悲願の金メダルをもたらしました。
最終順位(上位10名)
| 順位 | 選手名 | 国名 | 合計点 | SP | FS |
|---|---|---|---|---|---|
| 金 | M. シャイドロフ | KAZ | 291.58 | 92.94 (5) | 198.64 (1) |
| 銀 | 鍵山 優真 | JPN | 280.06 | 103.07 (2) | 176.99 (6) |
| 銅 | 佐藤 駿 | JPN | 274.90 | 88.70 (9) | 186.20 (3) |
| 4位 | チャ・ジュンファン | KOR | 273.92 | 92.72 (6) | 181.20 (5) |
| 5位 | S. ゴゴレフ | CAN | 273.78 | 87.41 (10) | 186.37 (2) |
| 6位 | P. グメンニク | AIN | 271.21 | 86.72 (12) | 184.49 (4) |
| 7位 | A. シャオ・イム・ファ | FRA | 269.27 | 102.55 (3) | 166.72 (12) |
| 8位 | I. マリニン | USA | 264.49 | 108.16 (1) | 156.33 (15) |
| 9位 | D. グラスル | ITA | 263.71 | 93.46 (4) | 170.25 (8) |
| 10位 | N. エガゼ | GEO | 260.27 | 85.11 (15) | 175.16 (7) |
【日本人選手の活躍】層の厚さを見せたダブル表彰台と執念の猛追
今大会、日本勢は3名全員がフリーでそれぞれの意地を見せ、世界にその実力を示しました。
鍵山優真:2大会連続の銀メダル。気品ある演技で世界を魅了
SPで100点を超える103.07点をマークし2位につけた鍵山優真選手。フリーではジャンプに乱れが出て176.99点(FS6位)に留まりましたが、演技構成点(PCS)では87.82点という高得点を獲得。スケーティングの質、表現力において世界トップクラスであることを改めて証明し、北京五輪に続く銀メダルを手にしました。
佐藤駿:SP9位からの大逆転。4回転ルッツを武器に「ミラノの奇跡」
今大会最も場内を沸かせた一人である佐藤駿選手。SP9位という苦しい位置からのスタートでしたが、フリーでは冒頭の4回転ルッツを含む構成を完璧に近い形で滑り抜き、技術点101.85点をマーク。FS3位となる186.20点を叩き出し、上位陣が崩れる中で一気に表彰台へと駆け上がりました。
三浦佳生:絶望のSP22位から驚異のリカバリー
SPでジャンプのミスが重なり、22位という本人にとっても信じがたい順位に沈んだ三浦佳生選手。しかしフリーでは持ち前の爆発力を発揮し、FS10位(170.11点)という好スコアで総合13位まで順位を押し上げました。最後まで諦めない姿勢は、日本の次代を担う強さを見せました。
【分析】明暗を分けたフリーの「ミス」と「技術構成」
マリニンの誤算とシャイドロフの台頭
SPで108.16点を叩き出し、独走態勢に入ったかに見えた「4回転の神」イリア・マリニン選手。しかしフリーでは転倒が相次ぎ、減点2を含む156.33点(FS15位)と沈みました。合計264.49点で総合8位。五輪という大舞台のプレッシャーが、絶対王者にも牙を剥いた形となりました。
一方、優勝したシャイドロフ選手は、後半のジャンプまで高い精度を維持し、4回転のコンビネーションを確実に決める勝負強さが際立ちました。
今後の展望
今回の男子シングルは、SPのリードが必ずしも勝利を約束しない、フィギュアスケートの厳しさと醍醐味が詰まった大会となりました。
特にカザフスタンのシャイドロフ選手の台頭は、これまでの「日・米・欧」の勢力図に大きな風穴を開けました。4年後の2030年大会に向け、日本勢がこの厚い壁をどう乗り越えていくのか、さらなる期待がかかります。
データ提供:ミラノ・コルティナ2026組織委員会 公式リザルト


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